『他者と働く──「わかりあえなさ」から始める組織論』を読んで


はじめに

『他者と働く──「わかりあえなさ」から始める組織論』という本を読んだのでアウトプットします。以降記事内では『本書』と省略します。

どんな本か

内容や目次は↓に記載されています。

www.kinokuniya.co.jp


なぜ読むのか

  • マネジメントに興味があり、役立ちそうだと感じたから
  • 他の方の紹介記事をいくつか見かけて面白そうだと思ったから


感想

表紙に「Dialogue and Narrative」と書かれていることからも分かりますが、対話とナラティヴがテーマになっています。

既存の技法や個人の技量だけで解決できない問題=適応課題を解決するための方法が対話であり、対話とは新しい関係性を築くことです。適応課題が発生する要因はナラティヴの違いです。ナラティヴとは「解釈の枠組み」や「その人たちが置かれている環境における一般常識」のことです。自分のナラティヴと相手のナラティヴが違うことで、自分の立場だと正しく見えても相手の立場だと間違って見える状況、つまりナラティヴに溝があるという状況になり、適応課題が発生します。この互いのナラティヴの溝に向き合うこと、ナラティヴの溝(=適応課題)に橋(=新しい関係性)を築くことが対話です。では実際にどのようにして対話を進めるのか?については本書を読んでくださいということになりますが、ざっくり以上のような内容だと自分は理解しました。

全体として主張は非常に納得できますし、本書に書かれていることを全社会人に意識してほしいなと思いました。

雑すぎて怒られるかもしれませんが、要は「相手の立場で考えよう!」という話であると思っています。個人的には新たな学びはそこまで多くなく、社会人として過ごす中でなんとなく意識するようになったことや、普段心がけていることが言語化されているなという印象で、そういう意味では良い本でした。自分の考え方やアプローチが方向性として間違ってないということが確認できましたし、頷ける内容が多かったです。印象に残ったのは「上司が無能だからMBAに来た」話で、こんな人いるのか…と驚きました。